REBORNそして共生

2016年6月、異変始まる。朝一、SUPでニシハマの沖合をパドリング中、白っぽいサンゴが所々に見られるようになった。この年、水温が例年より高いかなっていう自覚があったのだが、サンゴの大規模な白化が起こるとは夢にも思わなかった、この頃までは、、。

水温の上昇はさらに進みおまけに台風の接近も少なく、水面近くの水温は気持ち悪いくらい高い状況が続く。毎朝仕事前にチェックするも白化は時間の経過とともに進行した。6月の終わりころ、石垣の海洋調査会社に現状を報告し他の海域での白化状況を問い合わせしたが、石垣ではまだ確認できないとのことであった。危機感はつのる一方であるがどうすることもできず、ただ見守り続けるしかできない日々が続く。

そして10月を超えた頃、ニシ浜沖のサンゴは九割以上白化する。なんとか一時的な白化で持ちこたえてくれと望むも叶わず、ほぼ死に絶え、沖合の20m付近のサンゴも白化し絶えた。12m付近のイソギンチャクも影響を受け無残なほどに朽ち果てた個体も見られた。リーフ外のサンゴもやはり白化し色彩を無くした礁は見るに耐えなく心が激しく痛んだ。

12月、水温は下がるもののサンゴは黒く変色し、そして藻がつき始め生命の儚さを思い知らされることなる。

色々な要因で白化が起こったのであろうが、その原因は研究者に委ねたい。しかし我々も、自然の移ろいや変化に敏感であるべきだろう。ダイバーのみならず全ての人間は少なからず海の恵みに生かされている、そもそも海から生まれた生き物である。自然からのメッセージに耳を傾け、その警鐘に注意を払わなければ自然との共生は成り立たない。環境の変化にてサンゴの共生藻が逃げ出すように、サンゴが死に絶え生物の多様性が失われることは人類も滅びることに他ならない。私たちも逃げ出すのか、それとも、ともに生きるのか。よーく考えてみよう。

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